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令和7年度入学式 校長式辞
2025.04.11
校長室便り式 辞
寒暖の差がようやく落ち着きを見せはじめ、本校、隣の中央公園の木々の緑が輝きをます。このよき日に、本校同窓会みどり会会長 村上様、PTA会長 福澤様、副会長 木脇様、寺田様をはじめ、学校法人宮崎学園から山下理事長、姉妹校である宮崎国際大学からロイド副学長、宮崎学園短期大学から大坪副学長をお迎えし、令和7年度 宮崎学園中学校・高等学校の入学式を挙行できますことを心から感謝申し上げます。
まずは、入学する生徒の皆さん、ご入学おめでとう。保護者の皆様におかれましては、お子様のご入学を心からお喜び申し上げます。
新入生の皆さん。現在、日本や世界はコロナ後の新しい時代へと変化しています。教育においても、以前からの教育改革に加え、AI技術の発達やICT機器の普及などは、これまでの教育の在り方を大きく変化させています。
今後、日本や世界がどのように変化しようとも、その時代を生き抜き、時代を創っていく主体となるのは、君たち自身であることは間違いありません。そのために必要とされる資質や能力を育成する学びが、宮崎学園中学校・高等学校において、既に進められています。一斉に学ぶ授業や学習に加え、タブレット端末などのICT機器を用いて、生徒一人ひとりの学習状況に合わせて、「個別に進める学び」や「探究的な学び」とよばれる教育です。
特に「探究的な学び」は、次の世代の創り手となる人材に必要とされる資質や能力を育成するための、中心的な学びとして進められています。他者から示された課題や問いについて考えたり、解決に向かったりするのではなく、自ら課題や問いを見出し、その解決へ向けて自ら考えること、さらには多様な人々と協働して解決へと向かう学びが求められています。
さらに、協働する学びにおいては、授業やWEBなどを通して、多くの知識や技術を身につけることも必要ですが、大切なことは「多様な価値観」に触れることです。多様な人々と対話することです。多様な人々とは、生徒同士とは限りません。年齢の異なる大学生や地域の人々、国籍も文化も異なる人々など、自分とは異なる考え方や価値観をもつ他者と対話することです。
また、この協働する学びにおいては、自分自身の考えのみを主張して推し進めることは、ただの我が儘にすぎません。意見は異なっていても、他者の考えを受け入れ、多様な価値観を認めながら、議論を深めていくことができる。このことが重要な力となっていきます。
これはまさに本校の建学の精神である「礼節・勤労」に通じています。「礼節」は、人との関わり合いの中で、互いに思いやり、自他を尊重すること。「勤労」は、何事においても意を尽くし、力を尽くして、努力することに通じています。本校の建学の精神である「礼節・勤労」そのものが、これからの時代を生き抜くための一つの指針となっているのです。
新入生のみなさん。いよいよ今日から、宮崎学園中学校・高等学校での生活が始まります。新しい環境に入ると、不安に感じることがあるかも知れません。しかし、恐れることはありません。一歩踏み出すことが大切なのです。やりたいことをやりましょう。やれそうもないことを、一歩踏み出してやってみましょう。多様な人々と出会いましょう。他者と自分を比べる必要はありません。自分の考えを厚く強く積み上げる学びをしましょう。自分を飾る必要はありません。中身を充実させましょう。部活動や学校行事に燃えましょう。そして、心と身体を鍛えましょう。
宮崎学園中学校・高等学校は、そして、ここにいる先生方は、君たちにしっかりとした道標を示してくれます。そして、君たちの夢や進路実現に向けて支援を惜しむことなく、寄り添ってくれます。安心して中学校生活、高校生活を送って欲しいと思います。
保護者の皆様。これから3年間または6年間、本校でお子様をお預かりするわけですが、創立86年を迎える本校のよき伝統、よき校風を継承しながらも、これからの時代を支え、リードしていく人材となるよう、学習の充実はもとより、生徒一人ひとりの進路実現へ向けて、教職員一丸となり取り組んでいく所存でございます。
そして、保護者の皆様と本校教職員が、共通理解のもと、同じ方向を向き、お子様の成長に携わる事こそ、お子様の大きな飛躍につながると考えておりますので、高いところから恐縮でございますが、今後のご協力をよろしくお願い申し上げます。
結びに、本日、ご列席いただきました来賓の方々に改めまして、感謝いたしますとともに、本校教育活動に対しまして、変わらぬご理解とご支援を賜わりますようお願い申し上げ、式辞といたします。
令和7年4月10日
学校法人 宮崎学園中学校・高等学校 校長 押 方 修